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<<   作成日時 : 2009/12/12 22:15   >>

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ANIMO ← ANIMAL + OMINO

ANIMO-201 "Funny"
ANIMO-202 "Null"
ANIMO-203 "Xing"(クロッシング)
ANIMO-204 "Wilful"

 オミノ・ピースの角を丸め、目を模した円形の穴をあけたピース群の総称を ANIMO と名付けたのは2001年のこと。そして、自ら ANIMO PROJECT と称して2001年から2002年にかけて平面詰めパズル4部作をデザイン、その年の夏に各10個をプロの職人さんたちの手で製作してもらいました。それが下の写真のもの。

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 盤面の文字はレーザー彫刻によるものですが、ピース等のカットはジグソー、小田原・箱根の木工職人さんたちにジグソーの技を教える先生を紹介してもらい、その方にやっていただきました。両面シナ合板を図面通りにカットしてもらい、トレイの内側は4色それぞれの染料で色つけをしてもらい、最後の仕上げとしてピース,トレイともにプロの塗装職人さんでなければできないウレタン塗装を施してもらい … 仕上がりは文句なしだったのですが、製作費は写真の4部作セットで約12,000円ですから、総額約12万円。(**;
 この製作費ではそれ以上の増産は無理というもの。
 そのときにつくった10セットのうち、4セットは近しいパズルコレクターの方々に製作費ほぼそのままの12,000円で買ってもらい、さらに4セットはその当時パズル方面でいろいろお世話になっていた方々にお礼代わりに差し上げるなどして(故NOBさんには買ってもらったのと差し上げたのとで2セット。そのうち1セットはジェリー・スローカム氏の手元に行っているはず)、今、私の手元に残っているのは2セットのみ(保存用と実際に遊ぶためのもの)です。

 そのようなわけで、これを実際に遊んでもらえた人はごくわずかではあるものの、今の日本のパズル界で名の知れたデザイナーやソルバーの方ばかりで、「"Wilful"がいちばんお気に入り」とか「 "Xing"が印象深い」とか、いただいた感想は人によりさまざまですが、いずれもうれしい内容でした。

 その後ずっと「いつか再製作したい」と考えていたのですが、7年の歳月が流れた今年、すべてレーザーカットにより、ようやく4部作をリメイクすることができました。それが下の写真のものです。

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 またもや2002年当時に戻る話になりますが。

 「動物を模したピースによる平面詰めパズル」というと「似たようなコンセプトで有名な傑作パズルシリーズがあるじゃないか!」 と思われる人も多いことでしょう。
 そう、言わずと知れた パズル工房「葉樹林」 のオーナーである Osho氏の手になる動物箱詰めシリーズ「箱詰め犬パズル」「箱詰め猫パズル」等々ですね。

 しかしながら、この ANIMOシリーズはそれに倣って創作開始されたものではありません。

 動物箱詰めシリーズの最初の作品群の方が少し完成時期が早いのですが、それらの存在を世間も私もまだ知らない段階で ANIMOシリーズのデザインは検討され始め、動物箱詰めシリーズの存在を知ったときには、2作目まではすでにデザインを完成させていたのです。

 2002年1月6日、Osho氏を含めた何名かの方宛に私から「今、こんなパズルシリーズを考えています。すでに2個目までできました。可能なら今年製作したいと思っています」という内容のメールを書き送ったところ、翌7日に Osho氏から「似たようなパズルを考えて製作している」という内容の返信をいただきました。それが「犬」「馬」「猫」、そのときに初めて私は動物箱詰めシリーズの存在を知ったのでした。

 もっとも、純粋な平面詰めパズルとしては私にとって最初の作品である ANIMOシリーズは、葉樹林さんのそれ以前の平面詰めパズル作品「Mouse」や「Turip」、また海外作家の同系統の作品に刺激を受けて創作されたものであることは間違いありません。当時の日本では、まだ、動物箱詰めシリーズや ANIMOシリーズのような作品は見受けられませんでした。それで、そんなパズルデザインを日本でもと思い、考え始めたわけですが、動物箱詰めシリーズの方が一歩先んじていたのでした。また、その存在を知った後にデザインした、特に 204 "Wilful" が少なからず動物箱詰めシリーズの影響を受けていることは、正直、否めません。

 さて、とはいうものの、2つのシリーズの設計構想、パズルデザイン上のコンセプトにはもちろん差違があります。
 両者の特徴を書き比べてみると…。

〈ANIMOシリーズ〉
◆ピースがどの動物を模しているかについて言明しておらず、どう見るかは見た人の想像に委ねることとした。例えばペンタニモ(ペントミノ)のFは、私には「とぼけた顔の水鳥」のようにも「ネズミ」のようにも見えるが、人によっては「ウサギ」とも。つまり、正に「ウサギカモ」なわけで多義的。それをねらった。ただし「ヘビ」としか見ようのないピースもある。
◆オミノ形を基本として、ピースはすべて同じルールで角が丸められている。その点はスマートなのだが、
◆ピースには、オミノ単位でいうと最大9オミノのものまである。この点はややスマートさに欠けるかも。
◆いずれも盤面の面積は、6×6+1で整数値。
◆ダニモ(ドミノ)ピースの位置によって、複数の収め方ができるように設計。(さらに書くとネタばれになる…)

〈動物箱詰めシリーズ〉
◆作品毎に犬や猫など、ピースがどの動物なのかがはっきりわかるようにデザインされている。
◆ピースの角を丸めたり丸めなかったり、途中にへこみがあったり。またピースによっては幅やサイズが微妙に他と異なっていたりする、つまり、オミノ形がわずかながら拡縮されている場合がある。が、それらの措置に細かな作意が秘められていて「あともうちょっとで収まるのに」という悔しい思いを何度もさせられる結果に(というのが過去にトライした際の私の印象)。
◆ピース構成は、オミノ単位でいうとペントミノ(5オミノ)までに統一されている。そのような原則の元にどのパズルもデザインされている(ものと思われる)。
◆ピースを水平・垂直方向に収めたとき、盤面の縦横に半端が生じる。つまり、盤面正方形の1辺の長さが基本的ピース長に対して整数値でない。
◆(作品すべてにはトライしていないけれど)私が知る範囲ではすべてユニーク解。


 以上、私見をあれこれ並べさせてもらいましたが、これは双方の善し悪しや優劣を比較するものではなく、繰り返しになりますが両者にはそのように創作意図に違いがある、ということを言いたいわけです。

 では、どちらのパズルシリーズの方が面白いか? うーん、そのジャッジは双方をさわってくれた人それぞれの判断に委ねるとして、私の思うところでは、正直なところ、動物箱詰めシリーズの方が総じて悩みどころが多く、それゆえにできたときの達成感が大きいかも。言いかえると、ANIMOシリーズの方が全体に素直というか初心者向きというか…(それにしては、今日、写真を撮るために久しぶりにピースをトレイから取り出したら、作意の要は忘れていないのに、元に戻すのにはどれも少なからず時間がかかったなぁ)。(^_^;

 でも、どちらのシリーズにもトライしていなければ、日本においてパズリストと名乗ることはできませぬぞ、と、一応(ANIMOのために)言っておきます。ぜひ、彼我の違いをご自分で確かめてみてください。

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 さてさて、 ANIMO PROJECT を立ち上げて8年目の今年、4部作とはちょっと設計意図の異なる5作目をデザインしました。 ANIMO-20X "Zinger"です。

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 ANIMOシリーズの作品ナンバーの中の2は、2次元つまり平面を意味しており(2001年当時、3ナンバーつまり立体バージョンも考えていたのでした)、その後ろの01〜04が考案順の番号になっています。(そして、パズル名の頭文字は、それぞれの作品の中心イメージとなるペントミノを表しています)
 ですが、新作 "Zinger"では、最初は 20Z、つまり「これでおしまい」とするつもりだったのを、「いや、また何か創作したくなるかも」と思い直し、また、来るべき2010年にも掛けて 20X とすることに。(今後、20Y や 20Z ができるか?) まあ、長々と説明するほどのことではないですね。

 それよりも。 このパズルの盤面は6×6で、ピースは4個。ダニモ・ピースはありません。さらに、4個全ては収まりません。
 このパズルの問題文は次のとおりです。

 4ピースから3ピースを選び、ピース同士が重ならないように枠内に収めてください。3ピースの組み合わせは4通り。そのうちの1通りには解がなく、他の3通りはそれぞれユニーク解(唯一解)を持ちます。

 この設計構想は “Dancing Murder Case” 的です。
 実はあるピースの1単位を削れば、どの組み合わせにもユニーク解が存在するようにできたのですが、追加されるもう1解がすでにある解のうちの一つと酷似していたので、それは棄てることにしました。(そのことで、これまた極端に難しくはないこのパズルが多少はイジワルにもなりました)

 さらに実は、3解で必要十分、その3解にこそ、このパズルをデザインしようと考えた最大の意図が盛り込まれているのです。(一つの作品中にそうした意図が込められ、実現されたモノは国内外を見渡しても例がないのでは?)

 どんな意図が盛られているのか、そこには旧4部作同様の 6×6盤とANIMOピースの相性のよい数理的関係が …(おっと、さらに書き綴ったらまたネタばらしになってしまう)…とまれ、それは3解全てを見つけたときに正しく察してもらえるものと思います。

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 今日の午前中から記事を書き始め、過去のメールを見直したり、文の推敲を繰り返したりして、すでに22時過ぎ。
 「ANIMOの記事を書くときは時間がかかるだろうナァ」と前々から思っていたとおりになってしまいました。
 まだ文章を手直しする必要がありそうですが、それはおいおいやっていくことにします。


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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
動物箱詰めシリーズを作ったOshoです。
過大な評価、おそれいります。読ませていただいて、私も7年前のことを思い起こしていました。
当時、犬パズルの発想、コンセプトはすぐに決まったのですが、馬と猫は試行錯誤の繰り返しで、なんとか形にしました。ピースを少なめに、それでいて簡単には収まらない。そういう悔しい思いを味わってもらいたいと考えて作りました。現在はレーザーカットで制作していますが、当時は、電動糸鋸で私が切っていました。
なつかしい思いが蘇りました。
動物箱詰めシリーズは、今も健在。その後「あざらし」「へび」が追加されています。
Mineさん、ご紹介いただいて、ありがとうございます。
Osho
2009/12/12 22:54
Oshoさん直々に、しかも早々とコメントをくださり、ありがとうございます。
私見で、動物箱詰めシリーズについてあれこれ書かせていただきました。
ANIMOシリーズも、動物箱詰めシリーズのように多くの人々に愛され、遊んでもらえるようになってもらいたいものです。

MINE
2009/12/13 00:04

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