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zoom RSS The Nitty-Gritty Puzzle 123 &

<<   作成日時 : 2012/11/24 17:43   >>

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 昨夜、久々に The Nitty Gritty Dirt Band (NGDB) が演奏して歌う “Mr. Bojangles” を聴いたら泣けた。

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 下のアルバム(LPレコード)は実家に置いてある、昨夜は YouTube にて。NGDBの “Mr. Bojangles” を曲の最初から最後まで通しで全部聴くのは30年近くぶりだと思う。

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  “Mr. Bojangles” は Jerry Jeff Walker 作で、彼の 1968年のアルバムが初出とのこと。詞も曲もいいから多くのシンガーがカヴァーしている(いくつかは聴いたことがある。味わいに違いがあってそれぞれいいと思う)が、NGDB のものがいちばん有名だと思うし、やっぱりイイ! 今回初めて聴いたいくつかのライブ・バーション(その1その2その3)もよかったが、上のアルバムに収録されたオリジナル・テイクがやはり懐かしく、何度も繰り返して聴いた。

Mr. Bojangles” written by Jerry Jeff Walker

I knew a man Bojangles and he danced for you in worn-out shoes
Silver hair and ragged shirts and baggy pants The old soft shoes

Jumped so high, jumped so high Then he lightly touched down

I met him in a cell in New Orleans, I was down and out
He looked to me to be the eyes of age as he spoke right out

He talked of life, talked of life He laughed, slapped his leg and stepped

He said his name, Bojangles, then he danced a lick across the cell
He grabbed his pants, a better stance, oh, he jumped so high
Then he clicked his heels

He let go a laugh, he let go a laugh Shook back his clothes all around

Mr. Bojangles, Mr. Bojangles, Mr. Bojangles, dance

He danced for those at minstrel shows and county fairs throughout the South
He spoke with tears of fifteen years how the dog and him had traveled about

His dog up and died, up and died After twenty years he still grieves

He said, "I dance now at every chance in honky-tonk for drinks and tips
But most time I spent behind these county bars 'Cause I drink a bit ."

He shook his head, and as he shook his head
I heard someone ask him “Please, please,

Mr. Bojangles, Mr. Bojangles, Mr. Bojangles, dance."


 どん底の生活をしていた青年(作者)が留置場で知り合った老ダンサーのボージャングル、彼は留置場内で踊ってみせた、高く高く跳んで軽やかに着地、ダンスで小銭をかせぐ旅回りの生活だが飲んだくれてしょっちゅう留置場に入れられる、15年一緒に旅をした犬が死んだことを20年経っても悲しんでいる、そんな彼に誰かがこう言うのが聞こえた、「ねぇ、ボージャングルさん、踊ってよ」

 今日、この記事を書く前にウェブで情報収集したところ、Sammy Davis Jr.バージョンもいいと書かれていたので聴いてみた。これも確かによかった。NGDB は曲の作りどおりもっぱら青年の目線で歌っているが、老境に入った頃の Sammy は、基本、青年の立場で歌いながら老人を彷彿とさせる仕草やダンスも併せて披露するのだ。この歌に自身の師であったダンサーの姿が重なるという彼の “Mr. Bojangles” は心のこもり方も半端ではない超一流エンタテイナーの芸だと感じた。Sammy Davis Jr.バージョン、 その1その2その3

 考えてみると、かつては私も青年の立場でボージャングルを見ていた、でも今は私自身がボージャングルの方に近い年齢になっている。昨夜、泣けたのはそんな変化もかかわっていると思うし、15年一緒だった犬の話も他人事でなく切実な問題なのだ。

 “Mr. Bojangles” を今回改めて聞きながら、「吉田拓郎の『落陽』(岡本おさみ作詞)はこの歌に影響されて作られたのかも知れない」と思った。青年と旅暮らしの老博打打ちの出会い、詞のこまかな内容や曲調は違うが影響は受けている気がする。もっとも、それが実際その通りだったとしてもただそれだけの話。『落陽』は『落陽』、独立した名曲だと思う。

 海外の歌にもっと影響されて作られた、あるいはそう思える日本の歌はたくさんある。
 松本隆作詞の『木綿のハンカチーフ』は、Bob Dylan の“Boots of Spanish Leather(スペイン革のブーツ)”の男女の立場を逆にした形の歌だし、伊勢正三作詞(作曲も)『なごり雪』の歌詞の中の「君のくちびるがさようならと動くことがこわくて下を向いてた」という箇所に似た詞がやはり Bob Dylan の歌の中にある。
 でもまあ Bob Dylan も “Scarborough Fair”(元々は英国の伝統的バラード、Simon & Garfunkel のアレンジ・バージョンが有名だね)のシチュエーションを借りた歌を少なくとも二つ作っている。阿久悠作詞の『五番街のマリーへ』も “Scarborough Fair” を知らずして作られたものであるはずはないだろう。
 そう書いても、どの歌についてもとやかく言うつもりがあるわけではない。多くはそれぞれによい歌で私は好きだ。

 ところで、今回初めて聴いた NGDBの “Long Hard Road” もいい歌だ!だからリンクを貼らせてもらっておくね

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 そろそろパズルの話をしよう。

 nitty-gritty [名] [the 〜](物事の)核心,本質,基本的事実 [形]本質的な,核心の

 というわけで、“The Nitty-Gritty Puzzle 123” は「本質的なパズル」である。なんてネ。
 これはスライド・パズル、スライディング・ピース(ブロック)・パズルで、初期配置は下の画像。

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 単に[N]と[G]と[R]を入れ替えればいいように見えるだろうが、そうは問屋がおろさない、何と入れ替えに 123手もかかるのである。

 しかし、残念ながら、この素晴らしい発見をしたのは私ではなくジャグラー小田原さん。小田原さんはポリオミノ,ポリキューブだけでなく、スライド・パズルについてもずっと以前から熱心に研究している。(さらに他のジャンルのパズルについても、だ)
 小田原さんのオリジナル作品は今年考案・製作された下の「難行苦行パズル」。

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 精度のよいピースに手作業で一つ一つ面取りを施し、ひらがなをプリントしたシールを貼っている。この仕様に行き着くまでには私のアドバイスも加味されているのだがそれはともかく、これはもう立派に遊びやすいようによく考えて作られた作品。
 そして、何と言っても、まずはシンプルであるにもかかわらず 123手もかかる駒組みを見つけたこと、そしてその駒組みを活かすべく「なんぎょう・くぎょう」という言葉を思いついてあてはめたことが素晴らしい。実際、このパズルを解くのは、多くの人にとって正に難行苦行であろうから、的を射たネーミングである。

 このパズルを小田原さんが初めて披露してくれたのは今年の7月31日、mixi の日記にて。
 「やったね、小田原さん!」と思ったその直後に「英単語バージョンがあったら、この素晴らしいアイディアがさらに広まるのでは?」、そして記憶の片隅にあった “Nitty-Gritty” という単語(実は、かつてその意味を調べたことはなかった)をあてはめ、冒頭の画像の元となる図を描いて小田原さんに送ったのが翌日の8月1日。

 私にとって “Nitty-Gritty” はそれなりに愛着がある言葉だけれど、小田原さんのアイディアにこれをあてはめる、それに勝る使い途は思いつかない、そこで、だいぶ間があいたが10月末だったか11月に入って間もなくの頃あたりに小田原さんにこの英単語バージョンの実物をつくらせてもらえるようお願いし、快諾の返事をもらえた。
 まだイメージ画像だけで、実際につくるときにはフォント等の仕様を変更する可能性もあるが、完成品に付ける説明書に小田原さんの名前をしっかりと目立つように入れることだけは、当然ながら変わることはない。

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 スライド・パズルつながりで、もうひとつ紹介しておく。

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 これは、今年の春に「クリスマス・テーマでサンタクロースとトナカイが登場するスライド・パズルのデザインを考えてほしい」と、とある会社から依頼されてアイディア提供し、その道のプロがイラストを仕上げてできあがったパズルの問題図。
 「サンタが乗るべきソリの位置にトナカイがいる。サンタとトナカイの位置を入れ替えて」という問題設定で、トナカイが描かれた以外のドミノ・ピースのどれか一つを外して遊ぶ、外すピースを変えれば手数も手順も当然変わるから何通りか遊べる、というもの。とはいえ、盤面が4×5だから古典的な「箱入り娘」等の系統に含まれるモノであり、しかも手数はどの問題も「箱入り娘」ほど長くないからパズルとしてきわだって新しいところがある作品というわけではない。

 でも、遊んでもらう対象は、このブログをたびたび訪れてくれるような方々ほどパズル好きではないだろう一般の方々(主として小学生かな)だから、むやみに難しい(手数が多い)ものを望まれてもいないのです。それに私自身がそう長い手数でないものでも総じてスライド・パズルは難度が高いと思っているし。
 だから最初4月に依頼があったときには「クリスマス・テーマで」というだけの希望だったので、ピース数が少なくてより易しい「靴下の中にプレゼントを入れてね」というスライド・パズルを考えた、それが5月になって「サンタとトナカイが登場するものを」と依頼内容が変わったので再度一から考え直して上の形のモノができた次第。
 「クリスマス・テーマで」とお題をもらって考えた一般向けパズルとしては「靴下にプレゼント」「サンタとトナカイの入れ替え」というどちらも、私自身、設定自体はけっこう気に入っているし、一方だけだがプロがイラストを描いてくれて完成したことはとてもうれしい。

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 さて、また「難行苦行パズル」に話を戻して、そろそろ締めくくることにする。

 「一見易しそうに見えて実は」という「難行苦行パズル」は、パズルに多少なりとも関心を持つ一般の人をも引き込める力を持つ、スライド・パズルの久々の快作、傑作ではないかなと私は思うし、手前味噌ながらそれを “Nitty-Gritty” という英単語に置き換えるというささやかな思いつきもなかなかイイのではないかなと思う。

 そうした置き換えパズルをつくること、そしてこのブログでの「難行苦行パズル」紹介をこれまた快諾してくれた小田原さんには重ねて感謝しています。ありがとうございました。

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
箱入り娘で試してみたいのですが、この中で、パズルを始めるのは、どこのピースを除外してからでしょうか?よろしかったら教えてください。
きょうた
2012/11/24 20:32
クリスマス・スライドについてですね。
右下のドミノを除外すると手数がいちばん短く47手,左上のドミノを除外すると手数がいちばん長く69手でこの2問をメインと考えています。
あとは、上の横置きドミノの左を抜くと63手,右を抜くと61手ですが、これはほぼ似た手順になりますね。
MINE
2012/11/25 07:39
ありがとうございました
きょうた
2012/11/26 16:16
YouTubeへのリンクをいくつか貼らせてもらいました。

MINE
2012/12/13 13:11

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