UN-EASY CHECKERED 7*7 level-1&2

 
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 「市松の不安 5×5」の考案と同時期(2005年1月~)に 7×7 についても検討していました。“Hikimi ぱずる Collection” の作名に「5×5」とあえて付け加えてあるのは 7×7構想もあったからです。
 というか、実は構想としては 7×7 の方が先でした。

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 正方形3個とその正方形の半分の直角二等辺三角形1個を、辺をずらさずにくっつけてできる形は14通り。

 3.5×14=49=7×7

というわけで、14通りの図形を1個ずつ組み合わせたセットで 7×7 の盤面がちょうど埋まる計算になります。
 このことに気づいたときは、このエレガントな数理にいたく感動し、さて、では何解あるのかと調べてみたら、答えは全部で76,871通りでした。
 ところが、残念ながらというか当然ながらというか、この14ピースの数理に関しては私以前にもこれに気づいた方が複数いることを知りました。(夏木智さんもその一人。石野さんも過去に調べたことがあったとのことでした)
 ただし、私は当初からこれを市松ピースにするように考えていて、さいわい、それについては過去に検討や発表をした人が見受けられませんでした。

 さて、市松ピースにする際、次のような2つのバージョンを検討しました。

 level-1 → 裏返したときの市松の2色の配置が同じ。28種類のピースができる。
 level-2 → 裏返したときの市松の2色の配置が反対。27種類のピースができる。

 そして、石野さんにも協力してもらって調べたところ、、同形ピースのうちのどちらか一方を選んで14ピースのセットを組むとき、それらのセットのうちで7×7への市松になる収め方がユニーク解になる組み合わせは、次の数値になることがわかりました。

 level-1 → 68通り
 level-2 → 86通り

 68と86、何だかここにも自然の数理の妖しい符合が。(まあ、10進数においてのみのハナシではありますが)

 そして、その後、このパズルをいつか製作したいとずっと考え続けていたのですが、全28ピース&7×7の盤面2個で1セット、これは 5×5と比べると約4倍のボリュームであり、かなりの大作です。しかも平面箱詰めパズルとしてはとびきり難しいでしょう。(だから一般向けとしては「5×5」を提案したのです)

 でも、そのような4年越しの逡巡の末、今年ついに製作に踏み切ることにしました。

 もちろん、これを小田原・箱根の木工所で製作してもらうことも可能です。が、これは、すでに「市松の不安 5×5」の製作経験がありピース製作のノーハウも心得ている匹見・ウッドペッカーに頼んだ方が、コスト面も含めて最良の選択であろう、とこれもかねてより考えていたことです。

 さらにコスト面から、匹見パズル作品「アボロ」のトレイを「7×7」に流用してもらうことを提案しました。そうすれば紙箱も大量発注品がそのまま使えます。

 「アボロ」のトレイの内寸は 180mm×180mm。この内側の縁に5mm幅の板(高さはトレイの縁より1~2mm低い方がよいと思います。樹色がピースやトレイ外枠とちがう木を使うとよりよいです)を貼り、内寸を 170mm×170mm にします。ピースの単位正方形のサイズを 24mm×24mm(既に製作されている「市松の不安 5×5」と同じサイズ)とすると、7×7の市松の寸法は 168mm×168mm になります。

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 このように内枠をつけると、パズル全体の雰囲気も一段とよくなり、より格調高い作品になるのでは?

 そのようにしてできあがったのが、次の2種類のセットです。

 UN-EASY CHECKERED 7*7 level-1

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 UN-EASY CHECKERED 7*7 level-2

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 内枠の樹種はこちらからは指定しなかったのですが、ウォルナットを使ってくれました。ありがたい選択です。
 そして「市松の不安 5×5」以上に、匹見パズルとして最高レベルの作品に仕上がっています。
 実物を手にした後、4年前から準備していたデータを元に説明書および解答図も折らずに紙箱に収まるサイズで作成しました。(ユニーク解問題の全組み合わせを説明書に記載、そしてその全解答図付き。これらの解を調べてすべての図を図形ソフト上のデータにするには、これもかなりの労力を費やしました。3年くらい前の話ですが)

 この「市松之不安 7×7」の level-1&2、各20セットの限定製作品(今後、追加製作するどうか現時点では未定)です。




この記事へのコメント

MINE
2009年05月13日 16:49
エンタSUN、いつもコメントをありがとうございます。
「パズルは嗜好品なので、見た目も美しい方が」
同感です。もちろんパズルとしての中身(内容)が最も重要なのですが、作品としてカタチにするときには素材や仕上げ方にも(製作費を考慮しつつ)可能なかぎり凝りたいと考えています。
この「市松之不安 7×7」について、自分ではいいカタチに仕上がったと思っているのですが、さて、他の皆さんはどのような感想を持たれるのか…?
エンタSUN
2009年05月11日 15:46
こんちは

この市松の不安は、かごの鳥とならんで購入に大分迷った作品でした。元々、チェッカー系の物は好きでしたが。
数種類持ってるし、先に「ひつじ」も買ったしで。
結局、かごの鳥パズルを選んでしまった。
けれど、某ギリシャ神話の名前の店をみるたび、何時か入手したい、なんて思ってましたが。
樹種の自然な色合い。見た目は、豪華インテリア品というかんじですな。
まぁ、5*5にしろ、7*7にしろ。難解な点では、おなじなんでしょうが。パズルは嗜好品なので、見た目も美しい方がと思うのは、皆さんも同じですかねぇ。

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